特許法の八衢

記載要件

サポート要件と「課題」との関係 ― 知財高判令和5年10月5日(令和4年(ネ)第10094号)

本件の概要 本件(知財高判令和5年10月5日(令和4年(ネ)第10094号))は、特許権者である原告=控訴人が、被告=被控訴人の行為は本件発明にかかる特許権の侵害に当たるとして、被告製品の販売等差止および廃棄を求めた事案である。原判決(東京地判令和4年8…

実施可能要件とサポート要件との関係―知財高判平成29年2月2日(平成27年(行ケ)第10249号等)

本件は特許有効審決に対する審決取消訴訟事件であり、判決は審決を維持した*1。知財高裁第4部 高部コートの判決である*2。進歩性も論じられているが、注目すべきは、実施可能要件とサポート要件との関係を述べた点にあるだろう。 特許請求の範囲の記載がサポ…